【無理なくできる】家庭の冷暖房で始めるSDGs 節約にもつながるヒント集
冷暖房の見直しがSDGsにつながる?家庭でできるやさしいアクション
私たちの暮らしに欠かせないエアコンや暖房器具。快適な室温を保つために使いますが、実は家庭のエネルギー消費の半分近くを冷暖房が占めていると言われています。
冷暖房を見直すことは、エネルギーの無駄を減らし、二酸化炭素の排出削減につながります。これは、SDGsの目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」や目標13「気候変動に具体的な対策を」といった地球全体の課題解決に貢献することになります。
難しく考える必要はありません。いつもの冷暖房の使い方にちょっとした工夫を加えるだけで、環境に優しく、しかも嬉しいことに電気代やガス代の節約にもつながるのです。
ここでは、今日からすぐにでも試せる、家庭の冷暖房で始める無理のないSDGsアクションをご紹介します。
今日からできる!冷暖房で始めるSDGsアクション
1. 設定温度を見直してみましょう
環境省では、夏の冷房時の室温を28℃、冬の暖房時は20℃を目安として推奨しています。もちろん、体調や状況に応じて調整は必要ですが、必要以上に冷やしたり暖めたりしていないか、一度設定温度を確認してみてください。
たった1℃の調整でも、大きなエネルギーの節約につながると言われています。例えば、夏に設定温度を1℃上げると約10%、冬に1℃下げると約3%の消費電力削減につながるとされています(これはあくまで目安です)。
無理のない範囲で、快適さを保ちながら温度設定を工夫してみることが、最初のステップです。
2. エアコンフィルターをこまめに掃除しましょう
エアコンのフィルターにホコリがたまると、空気の流れが悪くなり、設定温度にするためにより多くの電力が必要になります。これは無駄なエネルギー消費です。
2週間に一度を目安に、エアコンのフィルターを掃除する習慣をつけましょう。掃除機でホコリを吸い取るだけで、効率が改善され、電気代の節約につながります。
フィルターをきれいに保つことは、エアコンの寿命を延ばすことにもつながり、モノを大切に長く使うというSDGsの考え方(目標12「つくる責任 つかう責任」)にも通じます。
3. 窓から入る外気を防ぎましょう
窓は、夏は暑い日差しが入り込み、冬は暖かい空気が逃げやすい場所です。窓の断熱対策は、冷暖房効果を高めるために非常に有効です。
- 厚手のカーテンや遮光カーテンを使う: 夏は日差しを遮り、冬は冷気を防ぎます。床まで届く長いものを選ぶと効果的です。
- 断熱シートやプチプチを貼る: ホームセンターなどで手軽に入手できます。窓に貼るだけで、断熱効果を高めることができます。子供と一緒に貼ってみるのも良いかもしれません。
- 雨戸やブラインドを閉める: 夜間や留守中など、利用しない時間は閉めることで、さらに断熱効果が高まります。
窓からの熱の出入りを抑えることで、冷暖房機器に頼りすぎるのを防ぎ、エネルギーの節約につながります。
4. 扇風機やサーキュレーターを活用しましょう
冷たい空気は下に、暖かい空気は上にたまる性質があります。エアコンだけでは部屋全体が均一な温度になりにくいことがあります。
扇風機やサーキュレーターを併用して空気を循環させることで、部屋の温度ムラがなくなり、エアコンの設定温度を極端に上げ下げしなくても快適に過ごせるようになります。これは少ないエネルギーで効率よく部屋を快適にする方法です。
エアコンと併用する際は、エアコンの風向きと逆になるように設置すると効果的です。
5. 湿度の調整も意識してみましょう
夏は湿度が高いと体感温度が上がり、冬は乾燥していると寒く感じやすくなります。
夏は除湿器やドライ運転を効果的に使い、湿度を下げることで、設定温度を少し高めにしても涼しく感じられます。冬は加湿器を使って湿度を適切に保つと、体感温度が上がり、暖房の設定温度を低めにしても快適に過ごせます。
湿度を調整することは、快適さの向上だけでなく、冷暖房機器の過度な使用を抑え、省エネにつながる工夫です。
小さな工夫の積み重ねが未来へつながる
ご紹介したアクションは、どれも特別な道具や専門知識を必要とせず、今日からすぐに家庭で実践できることばかりです。一つひとつの工夫は小さく感じられるかもしれませんが、家族みんなで意識して取り組むことで、毎月の光熱費削減という目に見える節約効果とともに、地球の未来を守るというSDGsの大きな目標にも貢献できるのです。
無理なく、楽しみながら、できることから始めてみましょう。家庭での冷暖房の見直しを通じて、快適で経済的な暮らしと、持続可能な社会づくりを両立できるはずです。