【無理なくできる】子供のおもちゃ・絵本選びで始めるSDGs
日常のおもちゃ・絵本選びがSDGsにつながる理由
お子さんの成長に合わせて増えていくおもちゃや絵本。どのように選んでいますか。実は、いつものおもちゃや絵本を選ぶ際に、少しだけ視点を変えるだけで、無理なくSDGsに貢献できる方法があります。
SDGsというと難しく考えてしまうかもしれませんが、日々の暮らしの中にある小さな選択の積み重ねが大切です。特にお子さんと一緒に過ごす時間は、SDGsを自然に学ぶ素晴らしい機会にもなります。
この記事では、おもちゃや絵本選びを通じてできる具体的なSDGsアクションを、なぜそれがSDGsにつながるのかという視点も交えながら分かりやすくご紹介します。家計に優しいアイデアや、お子さんと一緒に楽しみながら学べるヒントもありますので、ぜひ参考にしてみてください。
おもちゃ選びでできるSDGsアクション
おもちゃは子供たちの成長に欠かせないものですが、その選び方や付き合い方には、SDGsの目標「つくる責任つかう責任(目標12)」や「陸の豊かさも守ろう(目標15)」などが深く関係しています。
1. 長く使える丈夫なおもちゃを選ぶ
すぐに壊れてしまう安価なおもちゃよりも、少し価格が高くても、丈夫で長く使えるおもちゃを選んでみましょう。シンプルで飽きがこないデザインの木製おもちゃや、修理しながら使えるおもちゃなどがおすすめです。
- SDGsとのつながり: 資源の無駄遣いを減らし、廃棄物を削減することにつながります。これは目標12「つくる責任つかう責任」に貢献します。
- 読者にとってのメリット: 結果的に買い替えの頻度が減り、長期的に見れば節約になります。また、モノを大切にする心を子供に伝える機会にもなります。
2. 素材に注目してみる
おもちゃの素材にも注目してみましょう。プラスチック製のおもちゃが多いですが、環境負荷の少ない素材を選べるとより良い選択になります。
- SDGsとのつながり:
- FSC認証※を受けた木材を使ったおもちゃは、森林を適切に管理し、生物多様性を守る活動を支援します。これは目標15「陸の豊かさも守ろう」につながります。
- リサイクル素材や、竹などの再生可能な自然素材を使ったおもちゃは、資源の循環を促進し、ごみ問題の解決に貢献します。目標12「つくる責任つかう責任」、目標13「気候変動に具体的な対策を」などに関係します。
- プラスチックフリーのおもちゃを選ぶことは、海洋プラスチック問題の解決にも貢献します。目標14「海の豊かさを守ろう」にもつながる可能性があります。
- 読者にとってのメリット: 自然素材のおもちゃは手触りや香りが良いものも多く、子供の五感を刺激します。また、環境に配慮した製品を選ぶことで、倫理的な消費※を実践できます。
※FSC認証:適切に管理された森林からの木材に与えられる認証マーク。 ※倫理的な消費:人や社会、環境に配慮した消費行動のこと。
3. 中古品やレンタル、交換を上手に活用する
新しいおもちゃだけが選択肢ではありません。フリマアプリで状態の良い中古品を探したり、おもちゃのサブスクリプションサービスを利用したり、友人や地域のおもちゃ図書館などで交換・共有したりするのも良い方法です。
- SDGsとのつながり: すでにあるモノを有効活用し、新たな生産を抑制することで、資源の消費や製造に伴う環境負荷を減らせます。目標12「つくる責任つかう責任」に大きく貢献します。
- 読者にとってのメリット: 何よりも経済的な負担を大幅に減らすことができます。また、子供が飽きやすいおもちゃでも気軽に試せるメリットがあります。
4. 誰がどのように作ったかを知る
おもちゃがどこで、誰によって、どのような環境で作られたかに目を向けてみることも大切です。フェアトレード認証が付いたおもちゃなど、生産者の労働環境や権利に配慮された製品を選ぶことで、貧困の削減や労働者の人権保護に貢献できます。
- SDGsとのつながり: 開発途上国の貧困をなくし(目標1「貧困をなくそう」)、全ての人に働きがいと経済成長をもたらす(目標8「働きがいも経済成長も」)ことにつながります。
- 読者にとってのメリット: 子供にモノの背景にある人々の暮らしや環境について考える機会を与えられます。
絵本選びでできるSDGsアクション
絵本は子供たちの心を豊かに育み、世界の多様性を知る入り口となります。絵本選びにも、SDGsの目標「質の高い教育をみんなに(目標4)」、「ジェンダー平等を実現しよう(目標5)」、「人や国の不平等をなくそう(目標10)」などが深く関係しています。
1. 多様な視点・価値観の絵本を選ぶ
登場人物の性別や人種、文化、家族の形などが多様な絵本を選んでみましょう。障害のある子、外国にルーツを持つ子など、様々な背景を持つ子供たちが主人公の絵本も増えています。
- SDGsとのつながり: 多様性を理解し、差別や偏見をなくすことにつながります。目標5「ジェンダー平等を実現しよう」や目標10「人や国の不平等をなくそう」に貢献します。
- 読者にとってのメリット: 子供が広い視野を持ち、多様な人々を尊重する心を育む手助けになります。
2. 環境問題をテーマにした絵本を読む
自然の大切さ、動物たちの暮らし、ごみ問題、地球温暖化など、環境問題をやさしく解説した絵本はたくさんあります。
- SDGsとのつながり: 地球が抱える課題について子供が関心を持つきっかけとなり、将来の環境保全につながる行動を促します。目標13「気候変動に具体的な対策を」、目標14「海の豊かさを守ろう」、目標15「陸の豊かさも守ろう」などに関係します。
- 読者にとってのメリット: 親自身も環境問題について改めて学ぶ機会となり、家族で一緒に環境について考える時間を持つことができます。
3. 図書館や古本を積極的に活用する
新しい絵本を全て購入するのではなく、図書館を積極的に利用したり、古本屋さんで絵本を探したりすることも素晴らしいSDGsアクションです。
- SDGsとのつながり: 新たな紙の消費を減らし、資源の循環を促進します。目標12「つくる責任つかう責任」、目標15「陸の豊かさも守ろう」などに関係します。
- 読者にとってのメリット: 費用を抑えながら、たくさんの絵本を子供に読み聞かせることができます。
子供と一緒に楽しみながらSDGsを学ぶヒント
おもちゃや絵本を通じてSDGsに取り組むことは、お子さんにとっても学びの機会です。
- なぜそのおもちゃを選んだのか、子供に話してみる: 「このおもちゃは、森の木を大切にしながら作った木でできているんだよ」「これはプラスチックごみを集めて新しく生まれ変わったおもちゃなんだって」など、子供に分かりやすい言葉で伝えてみましょう。
- 絵本の内容について一緒に考える: 絵本を読みながら、「どうして動物たちは困っているのかな?」「自分たちに何かできることはあるかな?」などと、子供に問いかけてみましょう。
- モノを大切にする心を育む: おもちゃや絵本を乱暴に扱わないこと、使わなくなったら次に使ってくれる人に譲ることの大切さなどを伝えます。
まとめ
子供のためを想うおもちゃや絵本選びの視点を少し変えるだけで、無理なく、そして楽しくSDGsに貢献できることがお分かりいただけたでしょうか。
全てを一度に変える必要はありません。次に何かを選ぶ機会があった時に、「長く使えるものかな」「どんな素材でできているのかな」「どんなお話の絵本にしようかな」と、少し意識してみることから始めてみましょう。
お子さんの健やかな成長を願う気持ちは、未来の地球環境や社会への願いとつながっています。日々の小さなおもちゃ・絵本選びを通じて、家族で楽しくSDGsを実践してみてください。