図書館や公民館で始めるSDGs 無理なくできる節約と学びのヒント
身近な公共施設で始めるSDGsの取り組み
SDGs(持続可能な開発目標)と聞くと、難しく感じたり、特別なことをしなければならないと思ったりする方もいらっしゃるかもしれません。しかし、SDGsは私たちの暮らしのすぐそばにあり、普段利用している場所でも実践できることがたくさんあります。
今回は、多くの方にとって身近な存在である図書館や公民館といった公共施設を活用して、無理なくSDGsに貢献し、同時に節約や学びにも繋がるヒントをご紹介します。
なぜ図書館や公民館の利用がSDGsに繋がるのか
図書館や公民館は、地域住民に開かれた学びや交流の拠点です。これらの施設を賢く利用することは、SDGsのいくつかの目標達成に貢献することに繋がります。
- 目標4「質の高い教育をみんなに」: 誰もが無料で、または低コストで書籍や情報にアクセスでき、学び続ける機会が得られます。生涯学習講座なども提供されています。
- 目標11「住み続けられるまちづくりを」: 地域住民が集まる場所があることで、コミュニティが活性化し、人々のつながりが生まれます。地域の情報収集や交流の場としても機能します。
- 目標12「つくる責任つかう責任」: 本やその他の資料を共有することで、一人ひとりが購入する量を減らすことができます。これは資源の節約や廃棄物の削減に繋がります。
このように、公共施設は単に資料を借りる場所、集まる場所というだけでなく、持続可能な社会を作るための大切なインフラと言えるでしょう。
図書館・公民館で今日からできるSDGsアクション
では、具体的にどのようなことができるのでしょうか。いつもの利用方法を少し工夫したり、今まで知らなかったサービスを利用したりするだけで、SDGsに繋がる行動になります。
1. 本や雑誌は「借りる」を習慣にする
読みたい本や雑誌がある時、すぐに購入するのではなく、まずは図書館で借りられないか確認してみましょう。購入頻度を減らすことで、書籍の製造に関わる資源(紙、インク、エネルギーなど)の消費を抑えられます。これはSDGs目標12「つくる責任つかう責任」の実践です。
また、当然ながら費用がかかりませんので、家計の節約にも大きく貢献します。話題のベストセラーや、一度読めば十分な実用書などは、図書館で借りるのが賢い方法です。
2. 読書以外のサービスも活用する
図書館には、本以外にもCDやDVD、新聞、インターネットを利用できるパソコンなどが備えられている場合があります。これらの共有資源を活用することも、個人での購入や契約を減らし、資源の有効活用に繋がります。
例えば、普段読まない分野の新聞を読んで視野を広げたり、子供と一緒に楽しめるDVDを借りたりすることで、新たな発見や家族との時間を費用をかけずに持つことができます。
3. 開催されている講座やイベントに参加する
公民館や図書館では、子供向けの読み聞かせ会や工作教室、大人向けの語学講座や健康講座、地域の歴史に関する催し物など、様々なイベントや講座が開催されています。
これらに参加することは、費用を抑えながら新しい知識やスキルを身につける機会となります(SDGs目標4)。また、地域のイベントに参加することで、普段は関わらないような地域の方々と交流が生まれ、地域コミュニティとの繋がりを深めることができます(SDGs目標11)。
4. 学習スペースや作業スペースを利用する
自宅では集中しにくい勉強や作業は、図書館の学習スペースを利用してみましょう。静かで集中しやすい環境が提供されていることが多いです。
カフェなどで作業をする代わりに公共施設のスペースを利用すれば、飲食代の節約になります。これは無駄な消費を抑えるという点で、間接的にSDGs目標12に関連する行動と言えるかもしれません。
5. 地域の情報ハブとして活用する
公民館や図書館は、地域の情報が集まる場所でもあります。自治体からのお知らせやイベント情報、地域のサークル活動の案内などが掲示されています。
こうした情報を得ることで、地域で行われている環境活動やボランティア活動を知るきっかけになる可能性もあります。地域の一員として、まちづくりに関心を持つことは、SDGs目標11「住み続けられるまちづくりを」を自分事として捉える第一歩となるでしょう。
6. 施設を大切に利用する
公共施設の備品や設備は、税金で賄われています。椅子や机、パソコンなどの備品を丁寧に扱い、貸し出された本をきれいに使うことは、公共資源を大切にし、長く利用できるようにするための重要な心がけです。これは、持続可能な社会を支える基本的な態度と言えます。
無理なく続けるためのヒント
これらのアクションは、どれも普段の生活の延長線上でできることばかりです。最初から全てを完璧にこなそうとせず、まずは「月に一度は図書館で本を借りてみる」「気になる公民館の講座を探してみる」など、小さな一歩から始めてみるのがおすすめです。
お子さんがいらっしゃる場合は、一緒に図書館に行って絵本を選んだり、子供向けのイベントに参加したりするのも良い経験になります。親子で学び、地域に親しむ時間を持つことができます。
まとめ
図書館や公民館といった身近な公共施設を賢く利用することは、資源を大切にし、教育や地域活性化に貢献するという点で、SDGsの達成に繋がる素晴らしい行動です。同時に、書籍代や学習費、交際費などの節約にもなり、家計にも優しい取り組みです。
今日から、いつもの図書館や公民館の利用方法を少し見直して、無理なく、楽しく、SDGsを実践してみてはいかがでしょうか。きっと、新しい発見や嬉しい変化があるはずです。