いつもの生理用品選びで始めるSDGs 家計と地球に優しいヒント
毎月の習慣を見直してSDGsに貢献するヒント
毎月訪れる生理は、多くの女性にとって生活の一部です。その際に使う生理用品は、私たちにとってなくてはならない日用品ですが、選び方や使い方を少し工夫することで、SDGsに貢献できる可能性があることをご存知でしょうか。
ここでは、いつもの生理用品選びを通じて、無理なくSDGsを実践し、さらには家計にも優しくなるヒントをご紹介します。難しいことはありません。今日からできる小さな一歩から始めてみましょう。
なぜ生理用品選びがSDGsと関係するのか
私たちが普段使っている使い捨ての生理用品は、製造から廃棄までの過程で環境に影響を与える可能性があります。例えば、原材料の調達、製造時のエネルギー消費、そして使用後の大量の廃棄物（プラスチックを含む）などが挙げられます。
また、「生理の貧困」という言葉に代表されるように、生理用品の購入が経済的な負担となり、尊厳ある生活を送ることが難しくなるという社会的な課題も存在します。これは、SDGs目標1（貧困をなくそう）や目標5（ジェンダー平等を実現しよう）などにも関わる問題です。
生理用品の選択肢を広げ、自分に合ったものを選ぶことは、これらの環境問題や社会課題に対して、私たち一人ひとりができるアクションの一つとなり得ます。そして、それは同時に家計の節約にもつながる可能性があるのです。
使い捨て以外の生理用品の選択肢
近年、使い捨てナプキンやタンポン以外にも、様々な種類の生理用品が登場しています。いくつかご紹介しましょう。
- 布ナプキン: 洗って繰り返し使える布製のナプキンです。使い捨てに比べてゴミを減らせるため、環境負荷を抑えられます。初期費用はかかりますが、繰り返し使うことで長期的なコストを抑えることが期待できます。肌触りが良く、ムレにくいと感じる方もいらっしゃいます。お手入れの手間はありますが、つけ置き洗いをすることで負担を減らす工夫も可能です。
- 月経カップ: 医療用シリコンなどでできた、カップ状の生理用品です。体内に挿入して経血を溜め、数時間ごとに取り出して洗って繰り返し使います。正しく使用すれば、ナプキンやタンポンよりも長時間交換が不要な場合が多く、スポーツや入浴なども比較的自由にできるというメリットがあります。初期費用はかかりますが、一度購入すれば数年使えるため、経済的な負担を大きく減らせます。慣れるまでに練習が必要な場合があります。
- 吸水ショーツ: ショーツ自体に吸水性があり、生理期間中にこれ一枚で過ごせる（またはタンポンなどと併用する）ものです。こちらも洗って繰り返し使えます。ナプキンやタンポンを使わない開放感があるという声や、蒸れにくい、漏れにくいといったメリットが挙げられます。初期費用はかかりますが、繰り返し使うことでコスト削減につながります。吸水量や使用感は製品によって異なるため、ご自身の経血量や好みに合わせて選ぶことが大切です。
これらの繰り返し使えるタイプの生理用品は、使い捨て製品に比べてゴミの量を大幅に減らすことができます。これは、SDGs目標12（つくる責任 つかう責任）や目標14（海の豊かさを守ろう）など、持続可能な消費と生産、海洋プラスチック問題の解決につながるアクションです。
無理なく始めるためのヒント
新しい生理用品に挑戦するのは、少し勇気がいるかもしれません。最初からすべてを切り替える必要はありません。無理なく始めるためのヒントをいくつかご紹介します。
- 情報収集から始める: まずは、ご紹介した布ナプキン、月経カップ、吸水ショーツについて、それぞれの特徴や使い方、メリット・デメリットを調べてみましょう。インターネットやSNSで実際に使っている人の声を探すのも参考になります。
- 併用してみる: いきなりすべてを置き換えるのではなく、夜だけ布ナプキンを使う、経血量の少ない日から吸水ショーツを試してみるなど、使い捨てと併用しながら少しずつ取り入れてみましょう。
- 自分に合うものを選ぶ: 体験談を参考にしつつも、ご自身の体の状態やライフスタイルに合ったものを選ぶことが最も重要です。合わないものを無理に使う必要はありません。様々な種類やサイズがあるので、比較検討してみましょう。
- 初期費用と長期コストを比較する: 繰り返し使えるタイプの生理用品は、使い捨てに比べて初期費用がかかります。しかし、数ヶ月、数年単位で考えると、使い捨て製品を買い続けるよりも経済的になる場合がほとんどです。ご自身の使用頻度などを踏まえて、長期的なコストをシミュレーションしてみるのも良いでしょう。
生理用品を見直すことは、環境への優しさだけでなく、経済的な自立にもつながる一歩です。また、自分の体と向き合い、より快適に過ごすための選択肢を増やすことでもあります。
まとめ
毎月の生理用品選びは、単なる日用品の選択ではなく、実はSDGsと深く関わる大切なアクションです。使い捨て以外の選択肢を知り、無理のない範囲で取り入れてみることは、ゴミを減らし、環境負荷を軽減することにつながります。
布ナプキンや月経カップ、吸水ショーツなどの繰り返し使える生理用品は、初期費用はかかりますが、長期的に見れば家計の節約にも貢献する可能性があります。
情報収集から始め、自分に合ったものを選び、小さな一歩から試してみてください。この小さな見直しが、地球にもお財布にも、そしてご自身の体にも優しいSDGsライフに繋がっていくはずです。