ネットショッピングの梱包材で始めるSDGs無理なくできる工夫と節約ヒント
ネットショッピングの梱包材、どうしていますか?
インターネットでの買い物は、私たちの生活をとても便利にしてくれました。必要なものが自宅まで届き、忙しい日々の中で時間を有効に使えるようになりました。
その一方で、家に溜まっていく段ボールや緩衝材、たくさんのビニール袋など、梱包材の扱いに困ることはありませんでしょうか。これらは「ただのゴミ」と感じるかもしれませんが、実はSDGsと深く関わっており、私たちのちょっとした工夫で環境への負荷を減らし、さらに家計の節約にもつなげることができるのです。
今回は、増えがちなネットショッピングの梱包材を通して、家庭で無理なくできるSDGsアクションをご紹介します。
梱包材がSDGsとどう繋がるのか
なぜ梱包材がSDGsに関係するのでしょうか。SDGsには、地球や人々の暮らしを持続可能にするための17の目標があります。梱包材の問題は、特にいくつかの目標と深く関連しています。
- 目標12「つくる責任 つかう責任」: これは、資源を無駄なく使い、責任ある生産と消費を促す目標です。大量の梱包材は、資源を大量に消費して作られ、一度きりしか使われないことが多い現状を示しています。
- 目標13「気候変動に具体的な対策を」: 梱包材の製造や輸送、そして焼却や埋め立てによる処理は、多くのエネルギーを使い、温室効果ガスを排出します。
- 目標14「海の豊かさを守ろう」・目標15「陸の豊かさも守ろう」: プラスチック製の梱包材は、適切に処理されないと海洋プラスチックごみとなって海の生き物を傷つけたり、自然環境を破壊したりする原因となります。段ボールの原料となる木材の調達が、森林減少につながることもあります。
このように、梱包材は単なるゴミではなく、地球の資源や環境、そして私たちの未来に影響を与えるものなのです。
今日からできる!梱包材のSDGsアクションと節約ヒント
それでは、私たちの日常生活の中で、梱包材に関して具体的にどのようなことができるのでしょうか。無理なく、そして節約にもつながるアイデアをご紹介します。
【購入時】できるだけ梱包材を減らすための工夫
注文する際に少し意識するだけで、届く梱包材の量を減らせる場合があります。
- まとめて注文する: 複数の商品を一度に注文することで、配送回数が減り、それに伴って梱包材も削減できます。配送が複数回に分かれる場合でも、全体として使われる梱包材の量を減らせる可能性があります。
- 簡易包装を選ぶ: ショップによっては、ギフト包装ではない通常配送の場合に、簡易包装を選べるオプションがある場合があります。配送中の安全に問題がない範囲で活用を検討してみましょう。
- 再生材利用や環境配慮の梱包か意識する: 全てのショップで対応しているわけではありませんが、積極的に再生紙を使った段ボールや、環境負荷の少ない素材を梱包材に利用しているショップを選ぶことも一つの方法です。
【受け取り後】捨てる前に活用!再利用アイデア集
届いた梱包材は、すぐに捨てずに家庭で再利用できないか考えてみましょう。これが、そのまま節約につながることもあります。
- 段ボールの再利用:
- 収納ボックスとして: サイズを調整すれば、クローゼットや棚の整理に使えます。見た目が気になる場合は布や紙を貼るとおしゃれになります。
- 子供の工作材料に: 大きな段ボールは、家や乗り物など、子供の想像力を刺激する最高の遊び道具になります。
- 災害時の活用: 丈夫な段ボールは、非常時の簡易的な仕切りや、避難所での床冷え防止などにも役立つことがあります。
- フリマアプリの発送に: 自分が何かを送る際に、新しい資材を買わずに再利用できます。送料だけでなく、資材費の節約になります。
- 緩衝材(紙)の再利用:
- 生ごみの水分調整材に: コンポストや生ごみ処理機を使う際に、水分の多い生ごみに混ぜることで発酵を助けます。
- シュレッダー代わり: 不要な紙類と一緒に細かくちぎれば、個人情報の含まれる書類なども安全に処分できます。
- 再梱包材として: 自分が何かを送る際に、緩衝材としてそのまま使えます。
- 緩衝材(プチプチ、ビニール)の再利用:
- 再梱包や発送に: 壊れ物を送る際の緩衝材として再び利用できます。
- 簡単な掃除に: サッシの溝などの細かい部分の埃を取るのに便利です。
- 保温材として: 冬場に窓に貼ることで、簡単な断熱材代わりになるというアイデアもあります。
- ショップバッグ・ビニール袋の再利用:
- 家庭ごみの一時保管や、小さく畳んで携帯用のエチケット袋に。
- 収納の仕分け袋に。
再利用が難しい場合でも、資源ごみとして適切に分別することが大切です。段ボールはたたんで、ビニールやプラスチック製の緩衝材は自治体のルールに従って分別し、リサイクルに回しましょう。きれいにすることでリサイクルの効率が高まります。
【子供と一緒に学ぶ】梱包材を通じたSDGs教育
梱包材は、子供と一緒にSDGsを学ぶ良いきっかけになります。
- 工作遊び: 梱包材を使った工作は、創造力を育むだけでなく、「捨てるはずのものに新しい命を吹き込む」というリサイクルの考え方を自然と教えることができます。
- なぜ分別するの?: 一緒にゴミの分別をしながら、「これは何からできているかな?」「なぜ分けなければいけないのかな?」と問いかけ、リサイクルの仕組みや資源の大切さを話し合ってみましょう。
- 「もったいない」の心を育む: 使わなくなったものを別の用途に使う工夫を見せることで、「もったいない」の精神と物を大切にする心を育てることができます。
小さな一歩から、持続可能な暮らしへ
ネットショッピングの梱包材は、私たちの生活に身近な存在だからこそ、SDGsを意識しやすいポイントです。購入時のちょっとした選択、そして受け取り後の再利用や適切な分別といった小さなアクションが、地球の資源を守り、ごみを減らすことにつながります。
これらの工夫は、特別な道具や大きな負担を伴うものではありません。まずはできることから一つずつ試してみてはいかがでしょうか。そして、これらのアクションが、巡り巡って未来の子供たちが暮らしやすい環境を守ることにつながっている、ということを感じていただけたら嬉しく思います。無理なく、楽しく、日々の暮らしの中でSDGsを取り入れていきましょう。