【無理なくできる】毎日の洗濯で始めるSDGs 節約にもつながるヒント
毎日の暮らしの中で、欠かせない家事の一つに「洗濯」があります。衣類をきれいに保つための習慣ですが、実はこの洗濯の仕方一つで、地球環境への負荷を減らし、SDGs(持続可能な開発目標)に貢献することができるのをご存知でしょうか。
「SDGs」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、普段の洗濯方法を少し見直すだけで、無理なく、そして家計の節約にもつながる取り組みがたくさんあります。ここでは、今日から実践できる具体的なヒントをご紹介します。
なぜ毎日の洗濯がSDGsに関わるのでしょうか
洗濯は、水や電気をたくさん使います。また、衣類そのものの生産や、洗濯によって出る排水も環境に影響を与えています。
- 水資源の利用: 洗濯には大量の水が必要です。世界の全ての人が安全な水を使えるようにするためには、限りある水資源を大切に使うことが重要です(SDGs目標6:安全な水とトイレ)。
- エネルギーの消費: 洗濯機を動かしたり、乾燥機を使ったりするためには電気が必要です。発電には限りある資源を使ったり、温室効果ガスを排出したりすることもあるため、エネルギーの節約は大切なSDGsアクションです(SDGs目標7:エネルギーをみんなに)。
- 持続可能な生産と消費: 衣類を作るにはたくさんの資源が必要です。衣類を大切に長く使うことは、新しく作る量を減らし、資源を無駄にしないことにつながります。また、洗濯によって流れ出る洗剤の成分や、合成繊維から出るマイクロプラスチックなども環境に影響を与える可能性があります(SDGs目標12:つくる責任つかう責任、目標14:海の豊かさを守ろう)。
このように、毎日の洗濯は様々なSDGsの目標とつながっています。では、具体的にどのようなことから始められるのでしょうか。
今日からできる!無理なく続ける洗濯のSDGsアクション
特別なことをする必要はありません。いつもの洗濯の工程を少しだけ工夫するだけで、環境にもお財布にも優しい洗濯が実践できます。
アクション1:洗濯の頻度と量を見直す
- 本当に洗う必要があるか考える: 一度着ただけでも「洗うもの」と決めつけず、汚れていない衣類は風通しの良い場所で干すなどして、すぐに洗わない工夫をしてみましょう。衣類が長持ちするだけでなく、水や電気、洗剤の使用量を減らすことができます。
- まとめて洗う: 洗濯物は量がまとまってから洗うのが効率的です。少量で何度も洗うより、一度にまとめて洗う方が、水と電気の使用量を節約できます。ただし、詰め込みすぎると汚れ落ちが悪くなるため、洗濯機の容量の7〜8割を目安にしましょう。
アクション2:洗濯機の使い方を工夫する
- 適切な水量と洗剤量を選ぶ: 洗濯物の量に対して、適切な水量と洗剤量を選ぶことが大切です。多すぎても少なすぎても、汚れ落ちが悪くなったり、洗いすぎになったりします。多くの洗濯機には自動で量を測る機能がありますが、手動で設定する際も、洗濯物の量を確認して取扱説明書どおりに設定しましょう。洗剤の使いすぎは、すすぎに余分な水と電気を使う原因にもなります。
- 省エネモードを活用する: 最近の洗濯機には、水や電気の使用量を抑える「エココース」や「おまかせ節電」といった機能がついていることがあります。これらを積極的に活用してみましょう。
- 予洗いや部分洗いを活用する: 汚れがひどい部分は、洗濯機に入れる前に部分的に洗っておく(予洗い)ことで、洗濯機での洗い時間を短くしたり、使う水量を減らしたりできる場合があります。
アクション3:洗剤や柔軟剤を賢く選ぶ・使う
- 環境に配慮した洗剤を選ぶ: 植物由来の成分を使っているものや、生分解性が高く環境への負荷が少ないと表示されている洗剤を選ぶことも一つの方法です。また、詰め替え用を選べば、プラスチックごみの削減にもつながります。
- 洗剤・柔軟剤は適量を守る: 表示されている使用量を守ることが最も大切です。多く使っても洗浄力が劇的に上がるわけではなく、すすぎに時間がかかったり、衣類に洗剤が残ったりする原因になります。柔軟剤も、必要に応じて適量を使用しましょう。
アクション4:干し方や乾燥機に一工夫
- できるだけ自然乾燥を: 天気の良い日は、乾燥機を使わずに外に干したり、部屋干ししたりすることで、電気の節約になります。衣類へのダメージも少なく、長持ちにもつながります。
- 乾燥機を使う場合の工夫: 乾燥機を使う場合は、一度にまとめて乾燥させる、洗濯物を入れすぎない、フィルターをこまめに掃除するといったことで、電気の効率を上げることができます。
アクション5:衣類のお手入れにも気を配る
- 衣類を大切に扱う: 洗濯ネットを使う、おしゃれ着洗い用の洗剤を選ぶ、衣類の表示タグを確認して適切な方法で洗うなど、衣類を傷めないように丁寧に洗濯することで、服を長く着ることができます。新しい服を買う頻度を減らせば、その分、服の生産に関わる資源の節約になります。
- 簡単な修理をする: ボタンが取れそう、少しほつれた、といった箇所は、すぐに捨ててしまうのではなく、修理して着続ける工夫もSDGsにつながります。
子供と一緒に考えてみる
お子さんと一緒に、なぜ水を大切にするのか、なぜ電気を使いすぎない方が良いのか、お気に入りの服をどうしたら長く着られるのか、といったことを話してみるのも良い機会です。絵本やインターネットの情報なども活用しながら、洗濯を通じて環境や資源について学ぶことができます。
まとめ
毎日の洗濯は、私たちの暮らしに欠かせない行為です。そして、少しの意識と工夫で、環境への負荷を減らし、未来のために貢献できるSDGsアクションに変えることができます。
今日ご紹介したヒントは、どれもすぐにでも始められる簡単なことです。全てを一度に変えようとする必要はありません。まずは一つ、これならできそう、と感じることから始めてみませんか。無理なく、できることから続けることが大切です。日々の洗濯を、地球にも家計にも優しい時間に変えていきましょう。