【無理なくできる】手芸・DIYで始めるSDGs 節約にもつながるヒント
ご家庭で、ちょっとした手芸やDIYをされることがあるでしょうか。趣味として楽しむ方もいれば、壊れたものを直したり、必要なものを手作りしたりする方もいらっしゃるかもしれません。
実は、この手芸やDIYといった「手を使ってものを作る、直す、工夫する」行為は、SDGs(持続可能な開発目標)の考え方と深くつながっています。そして、それは家計の節約にもつながることが多くあります。
SDGsは、地球上の「誰一人取り残さない」ことを誓い、2030年までに達成を目指す17の目標です。「環境」「社会」「経済」の3つの側面から、より良い世界を作るための目標が掲げられています。
手芸やDIYは、これらの目標のうち、特に「目標12:つくる責任 つかう責任」や、廃棄物削減につながることから「目標13:気候変動に具体的な対策を」「目標15:陸の豊かさも守ろう」といった目標に関連が深いと考えられます。
この記事では、日常生活の中で手軽に始められる手芸やDIYのアイデアを通じて、どのようにSDGsに貢献できるのか、そしてそれがどのように節約につながるのかをご紹介します。
手芸・DIYで始めるSDGsアクションとは
手芸やDIYを通じてSDGsに貢献するアクションは、特別な技術や道具が必要なものばかりではありません。今あるものを活かしたり、少しの工夫を加えたりすることで、誰でも無理なく始めることができます。
具体的なアクション例をいくつかご紹介します。
1. いらなくなった服や布をリメイクする
着られなくなったけれど愛着のある服や、ハギレとして残っている布はありませんでしょうか。これらをそのまま捨ててしまうのではなく、新しい形に生まれ変わらせるのがリメイクです。
例えば、
- Tシャツをエコバッグや布ぞうりに作り替える
- シャツの袖や裾を使ってポーチやコースターを作る
- デニムの切れ端で鍋敷きやポケットティッシュケースを作る
- 子供服のお下がりを小物やスタイにアレンジする
このように、不要になった衣類や布をリメイクすることで、新たなゴミの発生を減らし、資源を有効活用できます。これは「目標12:つくる責任 つかう責任」における「持続可能な消費と生産のパターンを確保する」ことにつながります。
また、新しい布製品を購入する必要がなくなるため、家計の節約にもなります。
2. 空き容器や廃材をアップサイクルする
食品が入っていた空き缶やペットボトル、木箱や段ボールなどの廃材も、アイデア次第で役立つアイテムに生まれ変わります。これをアップサイクルと呼びます。単に再利用するだけでなく、元のものより価値の高いものに変えるという意味合いがあります。
例えば、
- お菓子の空き缶を小物入れにデコレーションする
- ジャムの空き瓶を保存容器やペン立てに使う
- 牛乳パックで椅子や小物入れを作る
- 木材の切れ端で飾り棚やガーデニング用品を作る
これらは、本来であれば廃棄されるはずだったものに新たな命を吹き込む行為です。ゴミを減らすだけでなく、製造に伴うエネルギー消費や資源利用を抑制することにもつながり、「目標12」「目標13」「目標15」への貢献が期待できます。
必要なものを買わずに済むため、こちらも節約につながります。
3. 壊れたものや古くなったものを修理・手入れする
家具のネジが緩んだ、服のボタンが取れた、靴のかかとがすり減ったなど、身の回りのものが少し傷んだり壊れたりすることはよくあります。すぐに捨てて新しいものを買うのではなく、修理したり手入れをしたりすることで、そのモノを長く使い続けることができます。
簡単な例として、
- ボタンつけやほつれの繕い
- 家具のネジ締めや簡単な部品交換
- 靴磨きや靴底の補修
- 刃物研ぎ(ハサミや包丁など)
といったことがあります。少し手間はかかりますが、モノを大切に扱い、寿命を延ばすことは、大量生産・大量消費を見直す「目標12」に貢献する行動です。
修理や手入れは、新しいものを買うよりはるかに安価で済むことが多く、大きな節約になります。
無理なく手芸・DIYを始めるためのヒント
「手芸やDIYは難しそう」「不器用だからできない」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、ご紹介したような簡単なものであれば、特別な技術は必要ありません。
- 簡単なものから挑戦する: まずはボタンつけや簡単な小物作りなど、すぐにできるものから試してみましょう。成功体験が次のステップにつながります。
- 100円ショップの材料を活用する: 糸や針、接着剤、簡単な工具などは100円ショップでも手に入ります。高価な道具を揃えなくても始められます。
- インターネットや書籍でアイデアを探す: YouTubeなどの動画サイトや手芸・DIY関連のウェブサイト、図書館にある関連書籍には、初心者向けの分かりやすい手順やアイデアがたくさん載っています。
- 「完璧」を目指さない: プロのような仕上がりにならなくても大丈夫です。大切なのは、あるものを活かそう、長く使おう、という気持ちと行動です。
- 子供と一緒に楽しむ: 子供と一緒に布に絵を描いたり、空き箱で工作したりするのも良いでしょう。モノを大切にする気持ちや、工夫する楽しさを子供に伝える機会にもなります。
まとめ
手芸やDIYは、単にモノを作る、直すといった行為に留まらず、私たちが普段使っているモノや資源に対して、より丁寧に向き合うきっかけを与えてくれます。
いらなくなったものを捨てずに活かす、壊れたものを修理して長く使うといった一つ一つの行動は、ゴミを減らし、資源の消費を抑えることにつながります。これは、持続可能な社会を目指すSDGs、特に「つくる責任 つかう責任」の目標達成に貢献する大切なステップです。
そして何より、これらの行動は新しいものを買う頻度を減らし、家計の節約にもつながります。また、自分の手で何かを作り変えたり直したりすることは、達成感や愛着を生み、日々の暮らしを豊かにするかもしれません。
忙しい毎日の中でも、少しの隙間時間を見つけて、身近なモノで手芸やDIYに挑戦してみてはいかがでしょうか。無理のない範囲で、楽しみながらSDGsにつながる暮らしを始めてみましょう。