【手軽に始める】いつもの掃除をSDGsアクションに!環境と家計に優しいヒント
私たちの毎日の暮らしに欠かせないお掃除。お家をきれいに保つことは気持ちが良いものですが、実はこの「いつものお掃除」も、SDGsの達成につながる大切なアクションになり得ます。
「SDGsって難しそう」「掃除とどう関係があるの?」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。でも大丈夫です。特別なことをする必要はなく、いつもの掃除で使うものや方法を少し見直すだけで、環境にも、そして家計にも優しい変化を生み出すことができるのです。
この記事では、忙しい日々の中でも無理なく取り入れられる、お掃除を通じたSDGsアクションのヒントをご紹介します。今日からできる小さな一歩を踏み出してみませんか。
なぜお掃除がSDGsにつながるのか
お掃除とSDGsは、意外なところで深く結びついています。特に大きな関わりがあるのは、目標6「安全な水とトイレを世界中に」と、目標12「つくる責任 つかう責任」です。
私たちが家庭で使用する洗剤には、様々な化学物質が含まれています。これらの洗剤が排水として下水に流れ込むと、水環境に負荷をかける可能性があります。水をきれいに保つことは、私たち自身だけでなく、地球上の生き物にとっても非常に重要です。目標6は、すべての人々が安全な水を利用できる世界を目指しており、家庭からの排水をきれいにする努力もこれに貢献します。
また、掃除で使う洗剤や道具を選ぶこと、そしてそれらを大切に長く使うことは、目標12の「つくる責任 つかう責任」につながります。環境負荷の少ない製品を選んだり、使い捨てを減らしたりすることは、限りある資源を大切に使い、ごみを減らすことにつながるからです。
環境にも家計にも優しいお掃除の具体的なヒント
では、具体的にどのようなことができるのでしょうか。今日からすぐに試せるヒントをいくつかご紹介します。
ヒント1:ナチュラルクリーニングを取り入れてみる
市販の合成洗剤の代わりに、重曹、クエン酸、セスキ炭酸ソーダといった天然由来の素材を使ってみましょう。これらは食品添加物として使われることもあるほど安全性が高く、環境への負荷が比較的少ないとされています。しかも、比較的安価で手に入るため、家計の節約にもつながります。
- 重曹: 弱い研磨効果と消臭効果があります。お風呂の研磨剤として、シンク磨きに、焦げ付き落としに、生ごみの消臭にと幅広く使えます。水と混ぜてペースト状にするのが一般的です。
- クエン酸: 酸性の性質を持ち、水垢や石鹸カス、電気ポットのカルキ汚れなどアルカリ性の汚れに効果的です。水に溶かしてスプレーボトルに入れ、吹き付けて使います。ただし、塩素系漂白剤と混ぜると有毒ガスが発生するので絶対に避けてください。
- セスキ炭酸ソーダ: 重曹よりもアルカリが強く、油汚れや皮脂汚れ、血液などの酸性の汚れによく効きます。水に溶かしてスプレーにし、キッチンの油汚れや衣類の襟袖汚れの部分洗いに便利です。
- 過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤): 漂白、除菌、消臭効果があります。洗濯槽の掃除や、ふきんの漂白、排水口の掃除などに使えます。お湯に溶かすことで効果が高まります。
これらの素材は、使う場所や汚れの種類によって使い分けるのがポイントです。最初は一つか二つから試してみて、慣れてきたら他のものも取り入れていくのが良いでしょう。
ヒント2:掃除道具を見直して使い捨てを減らす
掃除に使う道具もSDGsの視点で見直せます。
- 使い捨てシートやクロスを減らす: マイクロファイバークロスや、古くなったTシャツ、タオルなどをカットした「ウエス」を活用しましょう。洗って繰り返し使えるので、ごみも減り、コストも削減できます。場所ごとに色分けしたり、汚れの程度で使い分けたりすると便利です。
- 長く使える道具を選ぶ: 安価なものを頻繁に買い替えるのではなく、多少価格が高くても、作りがしっかりしていて長く使えるブラシやほうき、モップなどを選ぶことも、長期的に見れば経済的で環境負荷も減らすことにつながります。
ヒント3:汚れをためない日々の習慣をつける
「汚れをためない」ことは、実は最も簡単で効果的なSDGsアクションの一つかもしれません。汚れが軽いうちであれば、強い洗剤を使わなくても、少ない量の洗剤や、水拭きだけで十分にきれいになることが多いからです。
例えば、お風呂に入ったついでに壁や床をさっとこすったり、料理の後にコンロ周りをすぐに拭いたりする習慣をつけるだけでも、頑固な汚れになるのを防ぎ、大掃除の手間や使う洗剤の量を減らすことができます。これは掃除時間の短縮にもなり、忙しい方ほど取り入れたいヒントです。
子供と一緒に掃除から学ぶSDGs
お子さんと一緒に掃除をすることも、SDGsを学ぶ良い機会になります。
- 安全な洗剤について話す: 重曹やクエン酸などを見せながら、「これは食べ物にも入っているくらい安全なものなんだよ」「どうしてこれで汚れが落ちるのかな?」などと話してみましょう。化学物質と比べたときの環境への優しさについても、分かりやすい言葉で伝えてみてください。
- ウエス作り: 古くなった服を掃除に使うウエスに切る作業を一緒にするのも良い経験です。「もう着られなくなった服も、こうやってまた役に立つんだね」と、モノを大切に使うことやごみを減らすことの重要性を伝えることができます。
まとめ
いつものお掃除を、環境にも家計にも優しいSDGsアクションに変えるためのヒントをご紹介しました。ナチュラルクリーニングを取り入れたり、掃除道具を工夫したり、汚れをためない習慣をつけたりと、どれも今日から無理なく始められることばかりです。
初めから完璧を目指す必要はありません。まずは「これならできそう」と思うことから一つだけ試してみてはいかがでしょうか。小さな一歩が、地球にも、そしてご自身の暮らしにも、きっと良い変化をもたらしてくれるはずです。